2008-12-29

抜擢される人の人脈力

"抜擢される人の人脈力 早回しで成長する人のセオリー"という本を読んでみました。

ある一部の人達には業界横断的なコミュニティがあって、そのコミュニティに属している人達はいい循環の中で仕事をしていて、どうすればそのコミュニティに入れるのかと疑問に感じていた際にこの本を手に取りました。

この本でいう人脈とは、旧来のコネや単に社内で顔が広いということではなく、Win-Winの関係を維持している健全な関係を指し、早回しで成長するための人脈スパイラルとして、5つのステップが示されています。

1. 自分にタグをつける(自分が何屋なのか訴求ポイントをはっきりさせる)
2. コンテンツを作る(「お、こいつは」と思わせる実績事例を作る)
3. 仲間を広げる(コンテンツを試しあい、お互いに切磋琢磨して、次のステップを共創する)
4. 自分情報を流通させる(何かの時に思い出してもらえるように種をまく)
5. チャンスを積極的に取りに行く(実力以上のことに挑戦し、人脈レイヤーを上げる)

正直、この本を読むまで人脈の重要性をいまいち理解できずにいました。一方で、能力を磨くことに注力をしていて、なんとなく次のステップに行きにくいなともやもやと感じている状態でした。ただ、それは自分のタグをつける、コンテンツを作ることには寄与しているような気もします。

大事なことは、自分のValueは何か、自分はどんな貢献ができるのか、ということ軸に仕事をして、仲間を作ることなのだと感じました。実績を伴う自分の訴求ポイントを上手く使ってWin-Winの関係が成り立つ仲間を作り、その関係においては”貢献すること”が全員に求められ、だからこそ相互の他薦が成り立ち、昇華させると自分のタグが一人歩きを始める。人脈スパイラルのどのステージにいても、相手の期待に応えるように努力することで、貢献し実績を残す、その結果タグとコンテンツは厚くなり、良い循環に入る。

投資という仕事を通して、全員の"チームへの貢献"が必要だとぼんやり感じていただけに綺麗に説明してもらったという感じがしました。

ただ、今の自分には少し難しいと感じたのは、Win-Winの関係が成り立つ仲間を作ることです。例示されているように勉強会を主催するというは有効な手段だと思いますが、その会のルールを明確に定義して、全員が共通意識を持った会にしていくこと、そしてその会に対して自分が貢献できるのか自信がなかったりすることから、少しハードルを感じます。ただ、これをしないと健全な人脈構築ができないので、取り組むべき課題だと感じました。

自分の立ち位置を探っていた自分にとって、課題がクリアになると共に、次のアクションの道しるべとなる本だと感じました。